〜地質とお茶の関係〜


     地質について「古い土地が良茶を産する。」と言う事が有ります。本山茶産地はそのほとんどが古第三紀層(約5000万年前)となります。ちなみに、伊豆半島が本州にぶつかったのは今から約100万年前、結構最近の出来事です。

 本山茶産地の土壌は古い歴史を持ち、火成岩、堆積岩など様々なバラエティに富む地質からなります。この事はお茶の香りを生み出すのに大切な「ミネラル分」を土地が多く含む事に繋がるのです。


     又、古い地質で有る事だけが重要なのでは無く、 地殻変動により地層が「地表面に対して縦に入っている事」も大切な要素なのです。(※地質断面図の赤い矢印(1)をご覧になって頂くとお分かりになるでしょう。)このような土地はお茶の育成に大切な条件である水はけが良く、根が深く張り易い特長が有ります。

    • 火成岩、堆積岩など様々なバラエティに富む複雑な地質(ミネラルを含む土地)で有る事。

    • 地層が地表面に対して縦に入っている事。

     そして非常に興味深いのは、かつて良質茶を産するとされた土地には有る特定の(2)石灰岩の地質を見つける事が出来ます。(現在においても該当する地質の上に有る茶園のお茶はその葉の色、風味共に優れ、他の茶園の茶葉よりも高い評価を受けています。)

     この地質は本山茶産地のあちらこちらに帯状もしくは点の状態で存在しています。

     お茶の本質は「香り」に有ります。「香り」の無いお茶は、実はお茶では無いと言っても過言では有りません。

    • 「香り有るお茶を生み出す土地」
    • 「良茶を産するための気象条件の揃った場所」

     以上の条件を満たす産地がこの日本にどんなに少ない事かは想像に難く無いでしょう。この全てを有する故に本山茶産地は「良茶の産地」となるのです。前頁にも有りますが、全国の茶産地の土壌で見ても10パーセント中の一部にしかこのような所は有りません。

※<上記断面図>内外地図(株)1:50000地質図 8-89より




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