日本茶専門店 錦園石部商店 
titel 夏の俵峰「山葵田とさくらかおり」
俵峰の山葵

俵峰のさくらかおり
 ご縁があったお客様達と一緒に、さくらかおりがある俵峰へ行ってまいりました。とはいえ実は今回は山葵田をご覧になりたいとの希望でしたので茶園はおまけ程度。(生産家はお茶だけではなく様々な農作物を作っていらっしゃる方が少なく有りません。山葵もそのひとつです。)

 山葵は静岡の特産品のひとつ。山葵栽培発祥地は静岡市の有東木(うとうぎ)。徳川家康公が愛で門外不出とした事でも知られます。現在は環境が似た土地で栽培が行われ、綺麗な沢が流れる俵峰も栽培適地です。本物の山葵は甘さと辛さが楽しめる素晴らしい味わい。余談ですが多く流通している粉やチューブのワサビは”ワサビ”と称されますがここで登場する「山葵」とは全く異なります。

 今の季節、山葵田には多くの蝶が舞います。花に集まるのではなく卵を生む為です。生産家の方が「今が一番葉っぱがみっともないんだ。水源に近く農薬を使用したくないからしょうがないんだけどね。」と苦笑いしながら園地を一緒に歩いてくださいました。ここの山葵の収穫は3月。来年のお茶づくりが始まる直前です。その頃には葉が生え変わり青々とした美しい山葵田の風景となっている事でしょう。

Iご夫妻と生産家。俵峰の山葵田にて。

 さて、さくらかおり。一番茶摘採後に更新された園です。前回の更新から4年が過ぎ、高くなった畝面が下げられました。いわゆる「切り生え」です。お茶が遅かったので例年に比べて成長が遅れ気味とも言われますがご覧のとおり素晴らしい園相です。この力強さ。元来が強烈なまでの芽重型品種ですから、今から来年の新茶が楽しみになります。

2006年08月09日 石部健太朗



良い道具による充実のティータイム


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