日本茶専門店 錦園石部商店 
titel 土地が育んだ宝物
静岡市本山茶産地にて
2006年5月撮影
 ちょっと変わった色合いの茶畑ですね。owner's talk のページではお馴染み?となった在来の茶園。

 山間地をまわり、おつき合いを頂いている生産家の園地内にこんな茶園を見つけるととても嬉しかったりします。「在来(品種固定されていないお茶や、未登録の品種の総称)」というと業者的にはかなり軽んじられていますが、とても興味深いお茶です。お茶は自家不和合性ですから「実生(実を植えて育った)の樹」はその親とは異なった特性を現します。※一例ですがさくらかおりの母系の茶種は「やぶきた」ですがその樹型、製品の味わいともに全く異なります。

 その土地で実を結び、生き残って来た在来はまさにその土地が生んだ「オリジナルなお茶」。そんな風に考えるととってもわくわくして来ます。

 現在、「やぶきた」の植樹が進み適期が集中するために、どうしても在来は後回しになってしまっています。(※「やぶきた」は「お金になる品種」なのです。やぶきた偏重は茶業者が助長しているといっても過言ではありません。)良茶の製造の基本は「適期摘採」。在来を適期摘採し、それに見合った商品づくりをする。これこそが今、産地にある資産であると石部は考えています。

 土地に選ばれ、育くまれたお茶を活かす。ちょっと時間は掛かるかも知れませんがその内に形にしてみたいと思案中です。ご期待ください。

 2006年05月10日 石部健太朗



良い道具による充実のティータイム


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